関西出身、2児の父親で、学校の先生をしています。ちゃかです。
不登校を解決したいけど、どこから手をつけていいか…
「親として何をすれば良いのか、どう頑張ればよいのか…」
今回はこの書籍を読んだので解説していくで!
保護者にとっては心を痛む内容をもあるけど、しっかり聞いてや!
タイトル Q&A 不登校問題の理解と解決
著者 海野和夫
出版社 日本評論社
この記事では、
・親として何をすればいいのか、行動が見えない
・子どもとの関係を改善し、不登校から抜け出したい
と思っている保護者の方に向けて
・不登校問題に向き合うための「親の心構え」
・家族の関係性を見直し、子どもと一緒に前に進むための方法
などを解説していきます。
個人的に偏った書籍解説
不登校問題に関する疑問を著者の経験から回答している。「不登校とは」に始まり、よくある疑問に対して解決策が書いてある。大前提として著者の姿勢は「もう一度学校へ」である。少し偏った考えでもあるかのように思うが、著者のこれまでの経験の結晶と考えれば、全てを無視することはできない。
著者紹介
38年間福島県の公立小中学校に勤務。教育センターや教育委員会、校長職を経験。学校心理士。家族心理士。臨床心理士。
教育一筋って感じやな。これらの経験からの不登校問題に対する回答は重みが出てくるな。
個人的学びになった2つのポイント
今回の書籍を読んで特に印象残り、学びになった内容はこれやな。
・不登校問題の解決は結局、保護者がどれだけの覚悟をもって行動できるか
・保護者の覚悟を決めた行動例
他の書籍にはあんまり見たことない内容やったな。ストレートな表現で書いてあって勉強になったわ。早速、一つ目からいきましょう。
不登校問題の解決は結局、保護者がどれだけの覚悟をもって行動できるか
家族心理士でもある著者は家族のあり方について多く語っていた。
この書籍の全てを間に受けると不登校の子どもをもつ保護者は心が苦しくなる内容だと思う。
ただ、この内容の全てを無視することはできない。一つの意見として見てほしい。
基本的に不登校はその子どもと家族の問題です。申し訳ない表現ですが、不登校家族に共通するのは家族の運営がどこか未成熟または常識と違うところが顕著という実感です。 p20
不登校問題は実は子どもからの親や家族に対する問題提起です。 p28
問題解決のための考え方の基本は、登校できるように心がけるのは子ども、登校できるようにさせるのは親、登校できるよう援助するのは学校です。 p48
このように著者は家族のあり方を見直していく必要があると語っている。
個人的にはもちろん全ての責任は家族にあるわけではないと考える。
しかし、不登校を解決していく上で、学校や子ども、社会のせいにしてはいけない。保護者がはじめにできることは、学校を変えることでも子どもを変えることでも社会を変えることでもない。まずは自分自身を変えることである。それを通して、家族が変わってくる。
今、保護者自身、何ができるのかと考えた時、できることは自分自身を変えていくこと。そして、それを機に、著者が言っているような家族運営の変革につながっていくかもしれない。
この内容を読んで、自分自身を責めるのは絶対にやめてほしい。自分を責めたところで、過去は何も変わらない。子どもも親が悲しんでいる様子や自身を責めている様子はみたくない。子ども自身が「私(僕)のせいで。」とも思ってしまう。
今から何ができるのかに目を向けることが重要である。
具体的な方法は本書にいくつか載っていた。
しかし、自分自身の行動や家族との関わりの中で保護者自身が変えていったほう良いと思うものは自身でいくつかは検討がつくと思う。
完璧な親はいない。まずは思いついたそれを変えていく。そして、変えてうまくいくようなら、継続する。うまくいかなければ、やめれば良い。粘り強く何度も試行錯誤する中で解決への糸口は見えてくる。
誰もがこれで良いのかと考えながら、前に進む。私自身も子どもと接するなかで後悔することは多くある。
しかし、本気で解決したいと思うなら、過去の後悔よりも未来のために「今」行動した方が役に立つ。
自分自身と向き合い、子どもと向き合い、家族と向き合い、前に進もうな。
保護者の覚悟を決めた行動例
この書籍にはいろいろなエピソードが載っていたがその一つを紹介。
仕事ばかりの父親。引きこもりの我が子に今まで、何の関わりも持たなかった。そのことを妻に言われ、父親が覚悟を決めた話。
家族は子どもがもう1人中学生の娘がおり、事情を話し妻と娘を妻の実家に一時帰し、自分は会社へ1か月の休暇願を出しました。その日から父親は息子とまったく同じことを始めたのでした。新聞を読めばその後に新聞を読み、テレビを見れば一緒に見ていました。父親は食事はつくらず、息子がコンビニに弁当を買いに行けば、同じようにしていました。風呂に入らなければ入らず、夜更かしをすれば同じように夜更かしです。10日後、息子が「お父さん、仕事は?」と尋ねてきました。「お前の学校と同じだ」と答えました。3週間後、息子が「お父さん、明日から学校へ行く」と告げてきました。 p150
著者自身もこのような過激な方法をおすすめしてはいないけど、不登校問題は簡単には解決しないこと。覚悟と実行力が必要なことを語っている。
私自身正直、この例と全く同じことをしても、効果はほとんどないように感じている。しかし、著者が言うように父親の覚悟や実行力、熱意、現状を変えたいと思う気持ちは伝わってくる。
仕事ばかりで家庭のことに関わってこなかった父親が、一ヶ月の休みをとり、今まで関わりをもたなかった息子と過ごす日々は覚悟がないとできることではない。
ここまで極端な行動はおすすめできないし、私ならやらないと思う。経済的な面や父親自身の生きがいも失われてしまう。今回の例はこの一ヶ月で解決に至ったが、これが長期化していると目も当てられない。
ただ、経済的な面や生きがいを失ってまでも、父親がなんとかしたいと思う覚悟の部分は見習う必要がある。
覚悟し行動することの大切さを考えさせられる内容であった。
何度も言うようにこの方法が最適解ではない。ただ、不登校問題は簡単には解決することが難しく、解決するためには行動するしかない。
やっぱり、人(子ども)の人生を変えるのは根性がいることなんやな。
まとめ
不登校は簡単には解決することができない。しかし、本気で自分や子どもの人生を変えたいと思うなら、行動してほしい。いつもと同じ生活を送っていては何も変わらない。行動を大きく変える必要はない。少しずつできることを地道に行っていく。その中で自分にも子どもにも変化が起こる。
あとは自分が行動するのみ。
コメント